齋藤彰俊公式ブログ

アブソルート(03.10.20)

Akitoshi's Bar yotaka

アブソルート
窓から差し込むやわらかい光に誘われて外へと向かう、待っていたのは空いっぱい紅に染めた大自然のスクリーンだった。周りの風景はセピア色に輝き思わずため息が出てしまう。

この夕暮れに合うのは限りなくクリアーに近くアルコールそのものの旨みを感じるウォッカが良さそうだ。ストリチナヤかスミノフ、いやタンカレーのボトルを夕日の色にして・・・・・よし決まった。今日の友はほのかな甘味を感じさせてくれるアブソルートにしよう。

カクテルグラスにそっと注ぎ空にかざす。無色透明のはずの友が紅色に光り、自己主張をし始めた。

心なしか味が変わった様な気がした。お酒と大自然がかもし出す一期一会の自分だけのオリジナルカクテルを、何時エィンデングがくるかもしれないこのひと時と共に味わう。クラッシックを聞きながら・・・

ウォッカ 750ml スウェーデン産 40度

アランニューポット(03.01.01)

Akitoshi's Bar yotaka

アランニューポット
1年365日の中で元旦は特別な日である。と言えば当たり前に聞こえるかもしれないが、人は年に2回、自分自身をリセット出来る日があると思う。1つは誕生日、そしてもう1つがこの元旦であろう。

そんな気持ちが手伝ってか、いつもより鮮やかに見える日の出、思わず深呼吸をしたくなるような澄んだ空気、自然そのものが、リフレッシュしているようだ。その特別な日に何を飲もうかと考えたときに、ふと頭によぎったのはアランニューポット。一日も樽に寝かしていないウイスキーの原酒である。これから新たに希望や夢に向かって行く自分には最適な友であろう。

ウイスキーの名門スコットランドをもってしても、老舗の蒸留所が閉鎖することが少なくない状況の中、1995年、美しいアラン島に蒸留所を設立したアイルオブアランの様に、今年は更に頑張るぞと思いながら、いつもと違ういつもの場所で。

モルト 700ml
63.5%(蒸留の状態によってアルコール度数にばらつきがあります。)
スコットランド

オールドフィッツジェラルド(02.12.20)

Akitoshi's Bar yotaka

オールドフィッツジェラルド
東京有明のホテルから夜景を見ながら一人で飲む酒が好きである。
何故か昔からビルの赤いランプを見ていると何とも言えない気持ちになる。
星も海も見えるこの部屋でロックグラスに注がれるのはオールドフィッツジェラルド
度数の割りに飲み易く量を飲む程個性を主張して来る彼は今夜の友には最高である。
その友に助けながら日頃見せる事の無い素の自分と向かいあってみる。たまには良いもんだ。
気が付くと、うっすら空が明るくなり始めている。

今日も贅沢な時間を過ごさせてもらった。

アメリカ元大統領 ロナルド・レーガンが愛飲したと言われ芳醇でまろやかな味わいの8年もの・ウエラー社創業の1849年を記念して年号をそのままブランド名にしたバーボンウイスキー 。
45°(750ml)

ニッカ 仙台12年(02.11.30)

Akitoshi's Bar yotaka

ニッカ 仙台12年
少し肌寒くなるこの季節。何処かウイスキーが恋しくなる。
この時期 自然とたわむれながら飲むには、もってこいではないだろうか。
酒と過ごすシチュエーションを考えていると、山奥の川原を思いついた。明るい日射しと皮ジャンの衿を立てせる風、川のせせらぎ・・・

う〜ん今日の友は、ニッカの仙台12年にしよう。スキットボトルから注がれるモルトをストレートで。

こいつの生まれ故郷と何処となく似ているこの場所で、おやっ!?

何だかにぎやかになってきた、芋煮会だ!
(さと芋をふんだんに入れたトン汁、男性が作るのが基本。川原で大鍋で作るのが格別。)

東北ならではの光景でもある。川一つ隔てて孤独に酒(とも)と語らう自分にとって、その全てを風景として見ながら過ごすのも実に悪くない。

※仙台蒸留所・・仙台から山形へ向かう仙台線 作並下車・バスにて15分
自然の中にある山と川 そして近くに温泉もと言う事なし。

栗どっこ(02.09.20)

Akitoshi's Bar yotaka

栗どっこ
心地良いそよ風が草木達を微かに揺らす。暑い夏を乗り切った体をクールダウンされ、喜んでいるかの様にも見える。確かに厳しい季節の後には、春にせよ秋にせよささやかながら自然からのプレゼントがあるように思える。

「秋の恵」とはよく言ったものだ。紅葉もしかり マツタケ・さんま・栗等々・・・まさしく「恵み」以外の何ものでもないであろう。

その素晴らしい贈り物達を存分に味わいながら、今宵は栗焼酎を友に秋の夜長を満喫するのも悪くない。いつものロックグラスではなく、大地の温もりを感じる陶器の盃で、冷えた『栗どっこ』をストレートで・・・。

忘れてはならないもう一つの主役、名月を酒に映しながら・・・・

小布施栗焼酎「栗どっこ」

小布施ハイウエイオアシスでしか取り扱わない数量限定品。信州特産品「小布施の栗」を原料にして生まれた本格焼酎。ほのかな芳しい栗の香り、柔らかな口当たり。
材料/栗・米麹・米 アルコール25% 質量720ml
製造元/芙蓉酒造協同組合

ボルスジュネヴァ(02.08.31)

Akitoshi's Bar yotaka

ボルスジュネヴァ
そろそろ夏休みも終わりに近づく頃、ふと空を見上げると雲が高くなっていた。ニュースを聞くと青森ではもうススキが出ているらしい。冷夏の影響が出ているのであろう。

そんな時、身体が欲しがるのはやはり薬効のある「ジン」。そして疲れた身体に刺激が心地よい「トニックウォーター」。猛暑であれば、ギュッとライムを絞ってロンドンドライジンでジントニックといきたい所だが、秋の足音が早足で聞こえる今、香味とコクのあるオランダジンに変えてみる。

食べ物の味もしっかりしてくる季節、穀物の風味が個性を主張する、「ボルスジュネヴァ」をベースに、秋の恵をつまみに・・・。

※ジンの起源は医師の作った薬用酒。1660年にオランダで誕生したといわれています。
※トニックウォーターとはキニーネ(キナの樹皮のエキス)を配合した炭酸飲料。マラリア・暑気あたり・食欲不振に効果あり。元来は熱帯植民地で働くイギリス人のための保健飲料。

ボルスジュネヴァ〈オランダ〉 アルコール度数 37.50 度 内容量 750 ml
オランダの伝統的なジン。ジュニパー・ベリーの香味が柔らかく、素朴な味わい。ハーブで香りづけされているのが、ハーブスピリッツと呼ばれる所以。穀物の香りのたつ、コクとほのかな甘みは初めて飲むと、ジンというよりはウイスキーの一種かと思うほど。飲んだ後に、松ヤニのような香り(ジュニパーの香り)が少しする。

MOON 8年(02.03.19)

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MOON 8年
建物から出てふと空を見上げる。夜空の・・・というより澄みきったミッドナイトブルーの中に、美しいとしか言い様のない月が夜の街を照らす。
この美しさは、自らが光りを放つ事ができない切なさが醸し出すものなのだろうか。しばし心の中が「空」となる。
この芸術とも言えるスクリーンを見ながら恋人と語らう。
月明かりに照らされた酒はPURE MALT「MOON 8年」。そしてBGMには幼き頃憧れたグレン・ミラーの「ムーンライト・セレナーデ」。「茶色の小瓶」ではなく「ムーンライト・セレナーデ」で・・・。

キャップを空けるとフルーティーな香りが鼻をくすぐり口に含むと柔らかでなめらかに広がる。まるで月の光の様である。ほのかな甘さと少ないながらピリっとした力強さを主張しつつフィニッシュには 甘さと苦さが戻って来る。適度なモルト感のするウイスキーです。
43% ピュアモルトウイスキー。

アマーロ・ディ・アッセンチオ(02.02.08)

Akitoshi's Bar yotaka

アマーロ・ディ・アッセンチオ
独りで密かに変わった酒を、無性に口にしたいと思う時がある。変わっているというより、むしろ妖しいと表現した方が本心に近いのかもしれない。物音のしない静かな場所で、もちろん誰も居ない全くの独りで、である。ストレートグラスとチェイサーの前にあるのは「アマーロ・ディ・アッセンチオ」。「ニガヨモギとは本来こんな感じなんだな」と無意識に言葉にしてしまう様な酒である。量こそは増えないが何故か口に運んでしまう。無口になり、また口に運ぶ。それは安らぎでも嫌悪感でも寂しさでもない、不思議な気持ちである。
アマーロ・ディ・アッセンチオ。やはり独りで飲みたい酒である。 

※ニガヨモギ:この草は種々のリキュールや食前酒の調合に使用されてきた。習慣性、中枢神経系を麻痺させる作用がある。北欧海賊の間では死の象徴であり、ローマ人の間では勝利の象徴であった。「CINZANO」「アブサン」などにも含まれている。

ワームウッド(ニガヨモギ)風味の淡褐色なイタリア産リキュール。家族経営の醸造業者により、水と素材のみから造られる。 自然の風味豊かな味わいが楽しめる。

※にがよもぎは、現在は基準値以下

グレンゴイン(02.01.26)

Akitoshi's Bar yotaka

グレンゴイン
「正月」、1月と言えばどうしても「和食」となるのは自分だけだろうか。その食の友を選ぶのも楽しみの一つである。「日本食」に「日本酒」と言うのがベストであるのは解ってはいるものの、今回はウィスキーで・・・。しかも日本のウィスキーではなくスコッチ、さらにモルトで・・・、と頭を悩ませている時間がまた贅沢で楽しいひと時に感じられる。寒さが増すこの時期、空気も澄み、心なしか暖かい時より五感が冴える。素材そのものの良さを生かす和食とあっては、今宵の友にはより一層気を遣う。

ハイランドとローランドの中間にありながら仕込水が北の丘の上から流れ出ている為、昔からハイランドに属し、スコッチであるのにまったくビートを焚かず、デリケートな味わいをもつ「グレンゴイン」。そう、グレンゴインにしよう。木立に覆われた小さな滝から流れ落ちる清冽な仕込水を持つ最も美しい蒸留所。目を瞑るとそこには”和”がある。旬の「ひらめの薄造り」をつまみながら冷水で2〜3倍に薄めたグレンゴインで、今日ばかりはスコッチも「和」の為に。自分の五感を研ぎ澄まし、このかすかなハーモニーに集中する。今年も良い年になりそうだ・・・・。 

グレンゴインとは「鍛冶屋の谷」の意。上品でデリケート、優れた味わいを持つ。日本人にも受け付けやすいモルトの一つで、日本料理にも合う大変めずらしいモルト・ウイスキー。食前食中を問わず楽しめ日本料理、特に刺し身などにボトルごと冷やし水割りで楽しみたいモルト。

山崎12年(01.12.26)

Akitoshi's Bar yotaka

山崎12年
一年を通じて日本人でよかったと思える時期がいくつかある。桜を見られる「春」、花火の季節「夏」、紅葉と味覚の「秋」、暮れから正月にかけての「冬」。そして、この「冬」に「日本の心」を呼び覚まされるのは、自分だけだろうか。何となく寂しい暮れ。なぜか心華やぐ正月。たった一日で何かが違う。それは誕生日やクリスマスの翌日よりも差を感じてしまう程だ。一年の締めくくりでもある暮れは、静かに独りで今年をゆっくりと振り返りながら時を刻みたい。

そして、今宵の友は「山崎12年」。ストレートで口に含みゆっくりと鼻から息をぬく。モルトの香味を感じながら・・・。「うまい。」ありきたりな表現だが他に思いつかない。この友はどの様な12年を過ごして来たのだろう。美味しくなるために、エンジェルスシェアを与えながら、じっとこの日を待っていたのだろう。俺と出合う為に。そう今夜は一年といわずお互いの12年間を思い出しながら、この贅沢な時を共に過ごそう。 

エンジェルスシェア
樽詰めして寝かせている間、樽の中の原酒が、年に1〜3%ほど空気中に蒸発すること。昔からウイスキー作りの職人は、この蒸発した分を「空にのぼっていって天使が飲む分」という意味で、エンジェルスシェア「天使の分け前」と呼んできました。その量は十年で樽の1/4程にも! 天使は大変なお酒好き?

京都郊外・天王山のふもと山崎峡、日本のウイスキーのふるさと山崎蒸留所が1984年に60周年記念 として作った日本初のピュアモルトウイスキー。風味豊かで日本人好みに仕上げられた逸品。
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