夜風にあたりにベランダに出て行く。
いつもと変わらぬ風景が、目の前に広がる。
俺の好きなビルの赤いライトも点滅している。
少し肌寒い風が心地よく、いつもより長居させる。
せっかくこれだけの役者が揃ったのだから、右手にグラスがないのは寂しい。
手にしたのは、ティスティンググラス。
注がれたのはスペイサイドシングルモルトのグレンリベット。
なんとなくそんな気分だった。
良く言えば、スタイル的にオープンテラスのスタンディングバーであろうか。
最近は、バーボンを喉に落とす事の多い俺だが、
今日のチョイスは違った。
何故だろうか・・・
いつもの見慣れた筈の風景が、心なしか変わって感じたからだろうか。
確かに何かが違う。
いつもと同じミットナイトブルーに映える夜景がある・・・
違うところといえば、
サイレント・・・
そう、今日はなぜか静かな夜だった。